[2018秋] すぎやまゆうこ 監督作品『赤い蝋燭と人魚』

[2018秋] すぎやまゆうこ 監督作品『赤い蝋燭と人魚』


「赤い蝋燭と人魚」(2016年制作)

【作品概要】
1921年につくられた小川未明の有名な童話。
人間の世界に産み落とされた人魚の娘の悲劇を描く物語を、切り絵で映像のベースを作り、動きを加えアニメーションに仕立て上げた、繊細で儚いアート作品。

【あらすじ】
ある北の暗い海に身重の人魚が棲んでいた。人魚は辺りを見回し「あまりにも海が寂しいので子供が可愛そうだ」と考えた。人魚は人間が優しい心を持っていて、街は楽しい所だと聞いていたので、海辺の街の神社に行って子供を産み落とすことに決める。
翌朝、人魚の捨て子は神社のそばの、ろうそく屋の老夫婦に拾われた。その子はとても大切に育てられ、美しい娘に成長する。人魚の娘が白いろうそくに赤い絵を描くと、たちまち評判となりろうそく屋は繁盛する。神社に納めたろうそくを灯して漁に出ると、時化でも無事に帰ってこられるということが分かり、ますます評判が広まった。
評判を聞きつけた行商人(香具師)が人魚に目をつけ、老夫婦に娘を売ってくれるように頼んだ。最初のうち老夫婦は娘を手放そうしなかったが、「昔から、人魚は、不吉なものとしてある。」という香具師の言葉と、法外な金を前にして手放すことになってしまう。娘は老夫婦の元を離れたくないと懇願するが…。

【原作】
小川未明

【生朗読】
黒魅サキ(声優・マルチクリエイター)
※上映会当日は生朗読を実施いたします

【スタッフ】
切り絵 西村つみ
プロデュース 高遠瑛
アニメーション 中村隆一
アートディレクション すぎやまゆうこ

【時間】
22分

【監督紹介】
すぎやまゆうこ
漫画家、映画監督、NPO法人FILMe あーすりんく代表

14歳の時「こどもの成長をアートで育み、幸せな未来を作ることが、自分の天職だ」と考え、子供に夢を与えるため、漫画を書き始める。女子美大在学中、22歳に、アテナ新人漫画賞受賞「別冊花とゆめ」で漫画家としてデビュー。

映像、アニメーション制作、NPO活動など、漫画とリアルの融合を模索し続け、10年の試行錯誤の結果「おんがく紙芝居」と言う新たなジャンルでワークショップを開催。
自分の足で街を歩き、自分の眼で世界を見つめ、自分の耳で物語を聴き、絵を書き、心を声で表現し、世界を表現する。
日本独自の文化である紙芝居に、ライブで音楽やパフォーマンスを加え、新たな息吹を吹き込もうとしている。
アートとワークが融合する多世代の理想郷を「ゆめとぴあ」と名付け、「才能発見!ゆめぴっく」(コンテスト)、「ゆめとぴあフェスタ」(発表会)、「しもきたcinéma」(上映会)など、地域に根付いた活動を続けている。

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